第15期プロコン育成塾が開講しました。

令和元年8月24日(土)、第15期プロコン育成塾が開講しました。
全国の中小企業診断協会に先駆けて始めた「プロコン育成塾」は、今期で15年目になります。第15期は、業務の都合を理由に開講直前の辞退があり、定員より1名少ない14名でスタートしました。

開講に先立ち、一般社団法人兵庫県中小企業診断士協会の柴谷会長より、「プロコン育成塾は、プロコン(プロフェッショナルなコンサルタント)を育てる場所だが、独立を推奨する場所ではない。勤務先企業でも、ここでの経験が発揮できる。それぞれの参加目的を、全力でサポートする場所である」という当塾の存在意義と、塾生の成長に対する期待を込めた激励のお言葉をいただきました。

続いて開講の挨拶です。
大場塾長より「本塾設立前は独立後の育成体制が不十分なため、伸び悩んでいる若手を多く見てきた。何としても優秀な後進を育てたい」という当塾設立時からの想いと塾生への期待、修了生の状況などをお話しいただきました。

塾長の挨拶の後は、各講師からのメッセージです。それぞれの講義を受け持つ立場から、「今日の学びを得て、明日から何を行動するか」、「人と人が関わる仕事だからこそ、人間力が求められる。手法ではなく、“自分”次第」といった、示唆に富んだ言葉をいただきました。

引き続き、第15期塾生の自己紹介です。一人2分間の持ち時間で、自身の強みや受講目的を話されました。この自己紹介の場は、各自の「話す力」を評価する場でもあります。講師は、塾生の話し方や表現力、所作、時間感覚や配分などを細かくチェックし、午後の個人面談時にフィードバックします。当塾でのすべての時間は、塾生の成長のためにあります。

塾生の自己紹介が終わると、いよいよ開講講義が始まります。
大場塾長より、「プロコンの基本要件と能力開発」をテーマに、プロコンへの道(ステップ)、プロコンの基本要件など、コンサルタントを目指すうえで必ず押さえるべきポイントを講義いただきました。独立・独立準備中・企業内など各自の立場に加え、中小企業診断士以外の資格を保有する方は、その専門性を踏まえて今後どのような心構えと方向性で自己を高めていくかを考える指針となったのではないでしょうか。

昼食休憩をはさんで、午後から第1講が始まります。

柳講師より、「中小企業のコンサルティングニーズと心構え」のテーマでお話をいただきました。コンサルティングを開始するうえで最も重要となる「潜在的な真のコンサルティングニーズ」について、ご自身の経験を交えて説明されました。経営者との信頼関係を構築し、経営者自身も自覚していないことが多いニーズをいかに言語化して、コンサルティング内容をどのように組み立てていくかを伝えていただきました。これは、コンサルタントとして仕事をするうえで、必ず突き当たる重要な問題です。まとまった形で指導を受ける機会のない内容で、参考になったのではないでしょうか。
特に独立する方にとってはもちろんのこと、企業に勤めている方も自社の商品・サービスの販売にもつながる内容です。塾生も真剣な表情で聞き入っていました。

初日最後のカリキュラムは、講師による個人面談です。
塾生は事前に作成した「スキル洗い出しシート」を基に講師と面談し、フィードバックを受けました。自身が企業内で経験したことが中小企業に対して活かせる専門分野となるか、自己の能力がコンサルタントとして通用する水準かどうか、具体的な評価とアドバイスをいただきました。

数多くの企業のコンサルティングを行い、たくさんの人(経営者や従業員)を見てきた講師陣から、自分では気づいていなかった強みや、行動や思考のクセから相手にどう見られているのか、塾生は様々な視点のフィードバックをもらい、多くの気づきを得られたかと思います。
講師陣の指導、塾生の真剣な質問や新たな気づきによる熱気で、会場は活気づきました。今日の面談とフィードバックを皮切りに、次回以降も、プロコンとしての商品企画や将来計画を策定するカリキュラムを通じて、塾生が自身の能力と可能性を拓く機会が用意されています。

 

初日のカリキュラム終了後は、懇親会が開催されました。講義中は緊張した面持ちだった塾生の皆さんも、お酒が進むにつれ緊張も解けてきました。受講生同士だけでなく講師陣とも和やかに会話し、独立から現在の状況や仕事内容など、積極的に質問されている様子が見受けられました。

塾生には、この場を活用して、講師陣や同期生との交流を積極的に深めていただきたいものです。半年間の受講と交流を通じて、他では得難いスキルと人脈を作り上げていただけるとともに、生涯の仲間になれれば幸いです。

塾生の皆さんは、これから半年間の長丁場、さまざまな課題や疑問点が出てくると思います。講師陣・アドバイザー・事務局が一丸となって全力でサポートいたします。この貴重な機会を活かし、実り多い半年間にしていきましょう。