第15期プロコン育成塾 第2回が開催されました!

厳しい暑さが残る中、プロコン育成塾第2回が9月8日(日)に開催されました。

前半は、大場塾長による第2講「経営コンサルティングの具体的な進め方」についての講義です。事前準備から初回訪問時の注意点、問題点の洗い出し、原因分析、改善策の立案など各ステップの核心についてお話がありました。

塾生も普段使っているSWOT分析については、本来どのように作成していくべきなのか、といった説明から、塾長の30年間の経験で作られた独自の活用方法も惜しみなく披露されました(製造業と食品スーパーのSWOT分析着眼点表を、塾生にはファイルベースで提供しています)。

経営コンサルティングの本質は、「経営者の考え方を変え、行動を変革させること」です。そのためには最終報告まで待たずに、可能な範囲で初回訪問時からアドバイスをしていくことが必須です。

午後からは、ヒアリング時に活用できるカウンセリング技術の基本を学びました。経営者の本音を引き出すためには傾聴スキルが欠かせません。塾生は、二人一組でのロールプレイングを通じて、相手の話を傾聴する姿勢と方法の体験です。

まずは相手の話を全く聴かない姿勢、そして傾聴スキルを意識した姿勢で聴いてもらいました。体験してみることで、傾聴の大切さをより実感することができたようです。

引き続き、東松講師によるグループワーク「本質的原因の掴み方と効果的なヒアリング」が実施されました。経験の浅い頃は、目の前にある現象にとらわれてしまいがちです。その結果、真の問題点を見つけられず、誤った解決策を提示してしまいます。当塾では、表面的な対症療法の提案ではなく、本質的な問題解決に向けた提案を重要視するため、このグループワークを設けています。

MECE(お互いに重複がなく、全体として漏れがないこと)な分析とするために、「心」「技」「体」の3つの観点でわけて考える方法の説明がありました。そして、それぞれからさらに深掘りをすることで、本質的原因を捉える考え方を学びました。

塾生からは「心技体の考え方がとてもしっくりきた」「難しかったが、さらに復習して実践に移していきたい」という声が聞かれました。こうした試行錯誤を何度も繰り返し、真因を探し出す能力を身に付けてもらいたいものです。

本日最後のカリキュラムは、冨松講師による第3講「中小企業特有の財務診断」です。中小企業の財務に関わるポイントから具体的な数値に落とし見える化する大切さなどが伝えられました。

講義は、コンサルタントとして財務諸表で診るべきポイントや、財務諸表には表れない経営の部分を具体的に数値化することの重要性などが伝えられました。財務諸表は他の士業でも見る機会は多くあります。しかし、「中小企業診断士だからこそ見ることのできる視点で経営を見える化する」ことが我々の大切な役割であることが強調され、塾生はメモを取りながら真剣に耳を傾けていました。

その後は、診断先発表を前に、吉田アドバイザーより初回訪問時の注意事項の説明がありました。初回ヒアリングは関係形成を図り、信頼を得る「勝負の場」でもあります。初回訪問がうまく進むよう、過去の塾生ができていなかった点を中心に注意を促しました。

 

そして、いよいよ企業診断演習の担当企業(業種)と担当講師・アドバイザーの発表です。今後、塾生は講義での学びと並行して、実践の場で企業支援をしていきます。

懇親会の席では、早速、担当講師・アドバイザーと初回訪問日の調整や注意事項の確認を行う塾生の姿がありました。

本日の感想として
「明日から使える方法もあり有意義でした」
「SWOTを今まで何度もやったことはありましたが、もう一度見直してやってみたい」
「ワークで学んだことをヒアリングに活かしていきたい」

といった声が多くありました。

また、第1回で学んだことを早速実践に移されている方もいらっしゃいました。

講師から、「まずは、疑いを持たず、教えられたとおりにやってみることが成長への近道になる」という言葉もありました。

塾生は、これから担当企業と真摯に向き合う中で、どのように成長していくのか楽しみです。