第13期プロコン育成塾 第2回が開催されました!
朝晩涼しくなり秋の訪れを感じる中、プロコン育成塾 第2回が10月7日(土)に開催されました。
前半は、大場塾長による第2講「経営コンサルティングの具体的な進め方」についての講義です。事前準備から初回訪問時の注意点、問題点の洗い出し、原因分析、改善策の立案など各ステップの核心について、塾長自身の経験を踏まえた説明がありました。
経営コンサルティングの本質は、「経営者の考え方を変え、行動を変革させること」です。そのためには最終報告まで待たずに、可能な範囲で初回訪問時からアドバイスをしていくことが大切です。また、問題点を把握するためには「汗をかいて現場に足を運ぶ姿勢」が重要であり、その方法も紹介がありました。
午後からはヒアリング時に活用できる、カウンセリング技術の基本を学びました。経営者に気持ちよく本音を話してもらうためには、傾聴スキルが必要です。塾生は、二人一組でのロールプレイングを通じて、相手の話を傾聴する姿勢と方法を体験しました。
これらコンサルタントとしての心構え・テクニック・理論は、プロコンを目指すうえで身につけるべき必修科目です。今後しっかり復習して、これからの企業診断演習に活かしてほしいものです。
引き続き、東松講師によるグループワーク「本質的原因の掴み方と効果的なヒアリング」が実施されました。経験の浅いコンサルタントは、目の前にある現象(結果)にとらわれてしまい、真の問題点を見つけられずに誤った解決策を提示してしまいがちです。当塾の企業診断演習においても、分析のプロセスを重要視しており、グループワークを通じて身につけることが期待されています。
まず講義により、「なぜなぜ」の繰り返しで問題を深掘りし、真因に至る方法の説明がありました。続いて塾生は各グループに分かれ、事前学習した教材を基に、真因を見出すディスカッションを実施しました。
討論後のグループ発表では、視点の漏れや因果関係などが講師より指摘されました。塾生からは「分析の難しさを体感した」という声が多数聞かれました。こうした体験は、これから皆さんが診断現場で使える手法を身につけるために、必ずや役に立つでしょう。
本日最後のカリキュラムは、高越特別講師による第3講「中小企業特有の財務診断」です。中小企業の財務に関わるポイントから裏側に至るまで、会計事務所での豊富な支援経験に基づいたお話がありました。
講義は、コンサルタントとして押さえるべき決算書の矛盾点、各数字の持つ意味、財務諸表で診るべきポイント、また数字に現れる経営者の考えにまで及びました。あわせて、財務分析だけに留まるのではなく、「ヒアリングを通じて経営者の想いを汲み取り、SWOT分析で改善の方向性を確立することが重要」と強調されました。
「財務は苦手」という塾生もいましたが、生々しい現場の話に触れ、皆さん、より興味を持って講義に集中したようです。また講義後の懇親会の席でも、講師への質問に押しかける方が見受けられました。
本日はグループワークを交えた講義が3カリキュラム続き、長丁場で密度の濃い一日でした。終了後に、今月から始まる企業診断演習の担当企業(業種)が発表されました。診断においては、今まで学んだ理論を実践にどう活かすかが問われます。懇親会の席では、今後体調に注意しつつ、最後までやるべきことを「やりきる」という姿勢で臨むよう激励する講師の言葉もありました。