第12期プロコン育成塾 東松講師からの「グループワーク」(10/1)要旨のご案内

第12期プロコン育成塾受講生へのメッセージ

グループワーク 担当講師  東松 英司

 グループワークを担当する東松英司です。私は当塾の第7期を受講し、その後2年間は事務局として当塾の運営に携わってまいりました。続く第10期はアドバイザー、第11期からは講師として引き続き当塾の運営に関わらせていただいております。講師陣の中では独立後の年数が最も若く、受講生の皆さまに一番近い存在となります。独立後の仕事に関する悩みなど、気兼ねなくご相談いただければ幸いです。

 さて、グループワークのテーマは「本質的原因の掴み方と効果的なヒアリング」です。

 受講生募集チラシに記載のあったとおり、当塾では座学の講義と並行して受講生の皆さまに“独力での経営診断”を実施していただきます。当然ながら、講義で学習したことを実践することによって理解を深めていただくことが、このカリキュラムの狙いの一つであります。しかしながら、近年の受講生の様子を見ていると、講義内容が十分に活かされていない診断報告書が非常に多くなっています。特に、第2講で学習する“分析”が不十分なケースが目立ち、毎年不安を感じさせられます。

 経営コンサルタントに最も求められるものは、企業に成果をもたらす“提案能力”です。しかし、その提案には必ず“根拠”がなければなりません。そしてその根拠は、千差万別の中小企業それぞれに特有の地盤の上に成立しているべきものです。どんな企業に対しても同じような提案をしているようでは、学歴詐称系の自称コンサルと変わりありません。少なくとも中小企業診断士である以上、しっかりと企業を“分析”し、論理の飛躍のない提案をしなければなりません。提案能力以上に“分析能力”が重要ということです。

 分析のゴールは、その企業の問題点をもたらす“本質的な原因”を明らかにすることです。そして、分析のスタートは、分析に必要な情報を収集するところから始まります。その主な手段が“ヒアリング”ということになります。

 グループワークでは、因果関係を正しく認識し、真に解決すべき“本質的原因”を特定していくプロセスと、短時間で必要な情報を引き出すための“ヒアリング”の仕方について、実習形式で学んでいただきます。診断先企業への初回ヒアリングに活かしていただくことを期待いたします。

 開講日が近づいてまいりました。皆さまとお会いできることを楽しみにしております。