第20期プロコン育成塾受講生へのメッセージ(第1講 担当講師 柳 辰雄)

 プロコン育成塾第20期の受講生の皆さん、第1講「中小企業コンサルティングの具体的な進め方」を担当する柳辰雄です。これから約半年間のお付き合いとなりますが、よろしくお願いいたします。

さて、第1講では中小企業に対するコンサルティングフローの前段階を中心に、コンサルティングスキルの基本を理解してもらう内容となっています。具体的には、事前準備から訪問初日のヒアリング、およびヒアリング後の分析・問題抽出といった経営診断業務における初動に係る事項であり、かつ経営者との関係性構築の第一歩となる事柄も含まれております。まずは中小企業に対するコンサルティングとはどのようなものなのかを大まかにでも掴んでいただければと考えております。

コンサルティング業務で一番大事なのは人と人との相互作用であり、経営者や従業員と共感しながら会社を良い方向に導いていくことです。どんなに知識があっても、どんなに経験やノウハウがあったとしても、経営者や従業員の行動につなげることができなければ、経営コンサルタントとしての役割は果たせないということになります。したがって、行動してもらうということに重点を置いてコンサルティング業務を遂行していくことが何よりも重要となります。

経営コンサルタントはプロフェッショナルとして科学的で客観的な視点を持つだけでなく、会社を良くしたいという熱意や想いも持ち合わせていなければなりません。そのため、相手の状況や反応に合わせて絶妙なバランス感覚を発揮しながら、最終的には相手の行動を誘発させるという高度な技量が要求されるのです。

受講生の皆さまにとっては、かつての私がそうであったように、経営コンサルタントに対する自らの認識が大きく変わるかもしれない貴重な時間を過ごすことになると思います。悔いのないよう全力で取り組んでいただけることを期待しております。

開講まで残りわずかとなりましたが、体調管理には十分に気を付けて、万全の体制で新しい第一歩を踏み出してください。皆さまとお会いできることを楽しみにしております。