第17期プロコン育成塾受講生へのメッセージ(第3講担当講師 西口延良)

第3講を担当する西口延良です。私は企業内診断士として資質向上を目的に、当塾の第5期を受講しました。受講後は実力不足を痛感し、40歳前半で独立するのはまだ早いと企業内診断士を継続していました。しかし、同期や後輩の塾生達がプロコンとして独立して活動していることに大いに刺激を受け、48歳となった平成27年4月に独立開業し、現在に至っています。

第3講では「中小企業特有の財務診断」についてお伝えします。受講生のみなさんは、中小企業診断士として財務の専門性を有していると言えます。自己資本比率や損益分岐点等の財務分析の知識は理解されているということを前提に、財務の教科書には記載されていない財務診断の実践的な活用方法について、具体的な事例を通じて理解を深めていだだきたいと思っています。

コロナ禍において、中小企業の資金繰り支援が重要な課題となっています。昨年度においては、公的金融機関の特別貸付金や信用保証協会のセーフティーネット保証等の支援施策を強化し、業績が悪化している中小企業の資金繰り倒産を防止することができました。しかし、コロナ禍が長期化するなかで、本年度に入り再び資金繰りに苦慮する中小企業も多くなっています。中小企業の資金繰り支援の観点からも、財務診断の実践的な活用を心がけて下さい。

昨年度より当塾の講師として、受講生のみなさんを指導する立場となりました。当塾を卒業後、懇親会に参加させていただく形でプロコン育成塾との関わりはありましたが、10年ぶりに講師として全カリキュラムに参加させていただきました。あらためて当塾が多くのプロコンを輩出してきた実績の重さを痛感した次第です。また、個性あふれる16期生のみなさんを指導することを通じて、私自身も多くの学びを得ることができました。本年度も当塾の講師としての機会をいただいたことに感謝し、17期生のみなさんとお会いすることを楽しみにしています。