プロコン育成塾を修了して(U.T.さん)

プロコン育成塾第16期生のU.T.です。

当塾のハイライトは座学の実践「独力で行う経営診断実習」です。

私が担当したA社は3つの事業を展開し、2期連続増収増益です。その一方で、40代の創業者社長には別にやりたいことがありました。かねてからの夢を実現するため、半年前にB社を設立し、先行投資を始めたところです。私がA社の診断を始めたのは、そんな時期でした。

自然と、社長が語るのはB社のことばかりです。私がA社のことを聞いても話が弾まず、想定外の事態で苦労しました。しかし、「今はA社の目標を語れない」とのコメントもあり、ひとまず社長の話を聞くことにしました。6回のヒアリングを通じて、A社の話は2割あったでしょうか。

「今後、A社は部下に任せる」との社長判断をふまえ、A社への提案目的を「社長がB社に集中するために」としました。提案の中で、ある事業の利益率の低さを指摘したところ参考にしていただき、撤退を決断されました。また、社長から「よく話を聞いてくれた。しゃべりながら考えを整理できた」と言っていただきました。「壁打ち」相手になれたのかなと思います。今後の社長の成功を切に願います。

今回の経験で、目標としていた独立に繋げることはできませんでしたが、社長の新しい一歩に関わることができたので満足しようと思います。経営診断において課題設定もできずに困っていた私にアドバイスをくださった皆様、誠にありがとうございました。