第15期プロコン育成塾 冨松講師からの第3講(9/8)要旨のご案内
第15期プロコン育成塾 受講生へのメッセージ
第3講 担当講師 冨松 誠
兵庫県プロコン育成塾第15期の皆さん、第3講「中小企業特有の財務診断」を担当する冨松です。これからの半年間、よろしくお願いいたします。
第3講では、経営診断にあたって必要となる財務診断の考え方をお伝えいたします。財務診断と聞くと、皆さんは診断士試験で経験した知識を思い出すかもしれません。
しかし、本講で財務の知識を教える気はありません。難しい知識ではなく中小企業の実態を知り、どのように診断を行うのか、どういうポイントがあるのかということを解説していきます。
ところで、初めて独力で経営診断を行う方は、ついつい財務診断を定型的なやり方で済ませてしまい、ヒアリング等の定性的な情報収集に偏る傾向があると感じています。
皆さんもご承知のとおり、当塾のカリキュラム終盤に、経営診断報告演習があります。昨年はアドバイザーとして、それ以前も修了生として、受講生の発表を拝見しました。
残念ながら、ヒアリング内容をまとめただけの分析、その内容から出た思い付きでしかない提言、という発表が非常に多く見られます。内容に具体性が乏しくなぜそう考えたのかという根拠が希薄であり、講師陣や修了生から厳しい指摘を受けるという光景が恒例となっています。
本講では決算書分析だけでなく、個々の中小企業に合わせた数値分析についても解説します。より深く知るためには、決算書だけを見ていては不十分だからです。
実務のうえでも、ヒアリングだけでは「社長や従業員がこう思うという話でしかない」と感じることが多々あります。お話を聞きながら、それを具体的に数値で裏付けできるかということに考えを巡らせます。
そうした視点からデータを整理してみると、予期しない傾向を見つけることが少なくありません。「社長は上り調子と思っていた売上高」が実は横ばいだったり、思ったよりも費用が増加していたりと、何でこうなっているのだろうという傾向を見つけることがあります。
企業の実態に迫る「良い財務診断」ができれば、自ずと企業の課題や問題点が出てきます。その、出てきた問題点・課題を社長や従業員と共有できれば、改善策も自然と考えつくでしょう。改善策が決まれば、数値計画も根拠をもって伝えることができます。
なお当日は、一人でも多くの受講生が根拠をもった迫力のある経営診断報告をできるよう、お伝えしていきたいと思います。皆さんとお会いできるのを楽しみにしております。
皆さんとお会いできるのを楽しみにしております。