第19期プロコン育成塾 第2回が開催されました

令和5年9月2日(土)に第19期プロコン育成塾の第2回が開催されました。

午前中は、西口講師による第2講「中小企業特有の財務診断」の講義でした。中小企業診断士には「未来」会計の提案も求められていることを念頭に、実際の決算書類の事例を参照しながら、どの情報から何を読み取って分析すべきかについてのお話がありました。

午後の前半は第3講「業種別(製造業、小売業・飲食業・サービス業、建設業)の着眼点と分析のセオリー」です。より実践で通用するプロコンの育成を目指し、昨年度から新しく追加されたカリキュラムです。

加藤講師による製造業の講義は、製造フローや工場視察のポイントだけでなく、現場改善活動である5S活動が、どのように財務に影響するかといった、現場改善と経営数値の関連性に気づきを与えるお話でした。また製造業に関する有益な情報源などの紹介もありました。

吉田講師による小売・飲食・サービス業の講義では、事業コンセプトや採算構造をふまえた利益改善が大切なこと、そして業種を超えた「経営の肝」の部分をしっかりと抑えておくことの重要性についてのお話がありました。

井上講師による建設業の講義では、業種を超えて使える基本的な分析手法の説明の後に、建設業の特徴や同業界ならではの商習慣をふまえた調査・分析のポイントについてお話がありました。

午後の後半は、橋本講師による「ヒアリング」についての講義とワークでした。
聴き手のリアクションの大切さを確認するワークや三人組でのヒアリングロールプレイなど、より実践に沿った内容で、塾生たちは初回訪問に向けて、自身の口癖や姿勢などについて課題を見出すことができました。橋本講師からは、初対面で相手の心をつかむ姿勢や、ヒアリングを通じて経営者の心理、想いを汲み取ることの大切さについてお話がありました。

夕方の講義では、塾生が実際に訪問診断する企業の発表に先立ち、吉田講師より「初回訪問時の注意事項」の説明がありました。まず冒頭に、塾生同士で初回訪問の目的を言語化する簡単なワークを実施しました。吉田講師の具体的な経験などを踏まえながら、初回訪問で重要となる信頼性の構築をはじめ、スケジューリングや責任ある行動の大切さについてお話がありました。吉田講師は一貫して、コンサルタントは人間性が重要である点を強調していました。

最後に、経営診断実習で各塾生が担当する企業(業種)が発表され、それぞれの担当講師と初回訪問に向けた打ち合わせをしました。自身の診断先を知ったことで、塾生は気持ちを高めて、担当講師と初回訪問について打ち合わせしました。

終了後は、懇親会を行いました。経営診断先が決まったことで塾生らは講師とより具体的な話をしており、実習に向けてモチベーションを高めていました。

塾生の皆さんにとって実り多い経営診断実習となるよう、事務局一同応援いたします。