プロコン育成塾を修了して(久保井篤史さん)

プロコン育成塾第16期生の久保井篤史です。

私がこのプロコン育成塾で得たものは、自身の無力さと未熟さの気づきでした。これまでの私は要領よく物事を進めるほうで、学生時代や社会人生活をそれなりに順調に過ごし、中小企業診断士試験も一次、二次とも1回で合格しました。合格した2018年に当時働いていた会社でリストラがあり、まったく準備もせず独立しました。実務補習で手応えを感じ、公的機関の職にも運良くありつくなど、大きな苦労をせずここまでやってきました。今考えれば、世の中をなめていたようです。

診断実習で診断させていただいた事業者さまには、5回ほどヒアリングに伺いました。
何を見るべきか深堀すべきはどこか、わからないままヒアリングを繰り返しました。手応えもなく、何度も逃げ出したくなりました。
公的機関の仕事や補助金の申請支援のような、型が決まっているものであれば対応できるものの、企業全体を見て事の本質を捉える経営診断は、今の私には難度が高すぎました。

診断先での最終報告会では、社長から「提言は全く響かなったけど、聴くのが上手だからいっぱい課題を話せた」と慰めていただき、聴くことと理解することの違いを痛感しました。これは私にとって大きな気づきです。

塾では、プロのコンサルタントの仕事のレベルの高さを実感しました。自分がそこに到達できるかは全くわかりませんが、日々の仕事での事業者さまとの関係ややり取りを以前より大切にできるようになったと感じます。柳先生の懐の深い指導を無駄にしないよう、自己研鑽を続けていきたいと思います。このたびは大きな成長の機会をいただき、ありがとうございました。