第18期プロコン育成塾受講生へのメッセージ(第2回 グループワーク 担当講師 橋本 祐樹)

プロコン育成塾第18期の受講生の皆さん、はじめまして。第2回でヒアリングについてのワークを担当する橋本祐樹です。これを機に長いお付き合いになりますが、まずは半年間、よろしくお願いいたします。

ヒアリングは、「聴く」という中小企業診断士に必要な基本スキルであり、意外に奥が深いものです。誰もが日常生活の中で会話によるコミュニケーションを行っています。しかし、話を「聞く」と「聴く」では大きく異なります。皆さんが診断先の経営者や従業員に対して、何をどのように「聴く」かで、相手から引き出せる情報の量と質が大きく変わってきます。それは診断報告書の質にもつながります。

公的支援機関等での私自身の経験を踏まえて、皆さんが診断先での初回ヒアリングを実りあるものにするためのポイントなどをお伝えします。経営者へのふとした問いかけが本質的な問題点をあぶり出したり、その人や会社の行動を変えるきっかけになります。言葉以外にも、こちらの仕草一つが相手の気持ちを良くも悪くも変えます。それが偶然ではなく必然となるよう、意図をもって聴くことが大切です。

グループワークでは、受講生同士が経営者、聞き手(コンサルタント)、フィードバック役の3者を演じるロールプレイングを行います。「人の振り見て我が振り直せ」ではないですが、それぞれの立場に立つことで得られる気づきがあります。自分の言動が周囲からどのように見えているか、何に気をつけるべきか、社長の信頼を得るには何が必要かを意識的につかむようにしてください。

ヒアリング能力が高まると、仕事上で皆さんの専門性をより発揮しやすくなりますし、うまく応用すれば家庭円満につながるかもしれません。独立において、家族の理解や応援は重要なファクターですから、この点でもしっかり取り組んでいきましょう。皆さんと開講日にお会いするのを楽しみにしています。