第20期プロコン育成塾 第3回が開催されました
令和6年10月5日(土)に第20期プロコン育成塾の第3回が開催されました。
経営診断実習の開始後、初めてとなる講義です。午前中は東松講師による講義でした。第4講「本質的原因の掴み方」では、原因分析の前に現状分析が大事であり、主観を排し、客観的かつ詳細に現状を把握することが重要との話がありました。原因分析では、現状に至るまでに企業がどのような対策をしてきたのかを確認することがポイントとの話がありました。分析にあたっては因果系列分析図を用いて具体的事象の因果関係を把握することが有効であり、注意点としてMECEに考える必要性などが述べられました。原因を深堀するフレームとして東松講師オリジナルの「心」・「技」・「体」の切り口が紹介され、仮説と検証の繰り返しが重要との話がありました。
最後に現状分析のためにヒアリングで聞き出すべき内容や効果的な質問方法についての説明がありました。塾生は次回の診断先企業でのヒアリングで活かそうと熱心に受講していました。
第5講「改善提案・診断ストーリーの組み立て」では、生成AI(Chat GPT)の利用例を引き合いにし、生成AIのような一般論をアウトプットするのが私たちの仕事ではないとの話がありました。過去の塾生の経営診断における失敗パターンを解説し、塾生の皆さんが同じような失敗をしないよう、注意喚起されました。
診断ストーリーの組み立てという視点では、相手を動かすためには相手の想いやビジョンに則したテーマ設定が重要との話がありました。コンサルタントの考えを押し付けるものであってはならないという視点で、効率化とは反対の方向で業態転換を成功させた中小企業の実例の紹介もありました。改善効果の示し方などについての話もあり、塾生は自らの経営診断に活かそうと熱心にメモを取っていました。
午後の第6回講は、吉田講師による「原因分析、改善提案、診断ストーリー体験ワーク」が行われました。 最初に、初回訪問時の重要なポイントや経営者の感情に寄り添う姿勢など、実践で大切にしたいポイントの解説がありました。
事例演習では、与えられた企業情報をもとに、原因分析を深めるための質問、問題の発見、課題の設定について各グループで意見交換を行い、診断ストーリーを発表しました。最後に吉田講師が講評を行い、発表されたストーリーに対するフィードバックがありました。
受講生は自らの考えを言語化する演習によって、コンサルタントとしての視点をより深く学んでいました。
塾生は4チームに分かれて活発な意見交換を行い、お互いの視点の違いに刺激を受けていました。その後、ワーク事例における現状、あるべき姿、問題点、課題に分けて各チームで発表しました。最後に吉田講師から講評があり、様々な切り口やアドバイスがありそれぞれ素晴らしいが、寄り添う姿勢とはどのようなものか、それが大事であると強調されていました。
午後の後半は「プロコンスタートアッププラン」に基づく個別アドバイスです。今後のステップアップに向けて塾生自身が作成したプランに対し、経験豊富な講師がアドバイスしてくれます。
塾生は新たな気付きを得て自らのプランを見直していました。
講義後には、夕暮れの神戸が見えるお店で任意参加の懇親会が開催されました。
今回は特別ゲストに当塾の修了者が3名参加し、修了してからこれまでの歩みなどを塾生に語って聞かせました。塾生は等身大の修了者の話を聞くことで自身の将来像を描いていました。