第16期プロコン育成塾が開講しました。
令和2年8月22日(土)、第16期プロコン育成塾が開講しました。
コロナ渦における今期は、実施に至るまでに様々な検討を重ねました。広めの会場を取り非接触式体温計で検温するなど、しっかりと対策を施した形で開催に至った次第です。
開講に先立ち、一般社団法人兵庫県中小企業診断士協会の湯浅会長より、激励のお言葉をいただきました。「プロコン(プロフェッショナルなコンサルタント)としてやっていく確信を持つことも、力不足を知ることも、どちらも成果。当塾を通じて、自身で将来を考えるための材料を得てもらいたい」とのメッセージには、当塾の存在意義と塾生の成長に対する期待が込められていました。
続いて開講の挨拶です。
大場塾長より「独立するも伸び悩んでいる者を多く見てきた。本塾設立前はコンサル活動について体系的に学ぶ場がなかったため、全国に先駆けて設立した。診断士の地位向上と優秀な後進の育成を図りたい」という塾設立時の想いと塾生への期待、加えて修了生の状況などが述べられました。また、「今期で塾生が200名に達した」との発表があり、ちょうど200人目の吉田貴司さんに景品が贈呈されました。
塾長の挨拶の後は、講師陣および事務局の紹介です。各講師からはそれぞれの講義を受け持つ立場から、「アンテナの立て方」「学びを得て、自分に置き換え行動する」「最後まで食らいついてやり切る」など、大事にすべきポイントや示唆に富んだメッセージをいただきました。
次に、第16期塾生の自己紹介です。一人2分間の持ち時間で、プロフィールと抱負が伝えられました。この時間は、各自の「話す力」を評価する場でもあります。講師は、塾生の話し方や表現力、所作、時間感覚や配分などを細かくチェックし、午後の個人面談時にフィードバックします。「当塾でのすべての時間が塾生の成長のためにある」と言っても過言でありません。
塾生の自己紹介が終わると、いよいよ開講講義の始まりです。
当協会の前会長である柴谷顧問より、「開講にあたって~プロコン育成塾での学びの活用~」と題して講義いただき、ご自身の経験に基づく独立時の心構えについて語られました。また、副業が推奨されるようになった昨今、企業内診断士の価値が高まっていることや企業内での資格の活かし方についても触れられ、企業内診断士の方にとって勇気づけられる内容となりました。今後どのような方向性で自己を高めていくかを考える指針になったのではないでしょうか。
昼食休憩の後、午後から第1講が始まりました。
柳講師より、「中小企業のコンサルティングニーズと心構え」というテーマで、主にマインド面で大事なお話をいただきました。コンサルティングを開始するうえで最も重要となる「潜在的な真のコンサルティングニーズ」について説明されました。経営者との信頼関係を構築し、経営者自身も自覚していないことが多いニーズをいかに言語化して、コンサルティング内容をどのように組み立てていくかという、一連の流れを伝えていただきました。特に、新型コロナの影響で不確実性への配慮が注目される中、我々の役目はどうあるべきか、相手に行動を促す手助けの仕方、サイクルの回し方などについて語られ、時世を踏まえた有意義な内容でした。
初日最後のカリキュラムは、講師による個人面談です。
塾生は事前に作成した「スキル洗い出しシート」を基に講師と面談し、フィードバックを受けました。これまで企業内や独立後に経験したことや培った能力がコンサルタントとして活かせる専門分野となるか、プロコンとして通用する水準か、評価とアドバイスをいただきました。
数多くのコンサルティングを行い、各企業の経営者や従業員を見てきた講師陣は、人を見る目も持ち合わせます。自分では気づいていなかった強みや、行動や思考のクセ、他者からの見え方など、塾生は様々なフィードバックをもらいました。思っていた以上の、多くの気づきを得られたことでしょう。
塾生側からの質問は真剣なものばかりで、向上心を持った人の集まりであることが伺えます。そして、講師陣も熱意を持ってこれに応えます。
当カリキュラムはあくまで導入部であり、ここで聞き得た情報をもとに、次回、担当する診断先企業が選定され、実際の診断実務へと進んでいきます。今日の面談とフィードバックを皮切りに、次回以降も、プロコンとしての商品企画や将来計画を策定するカリキュラムを通じて、塾生が自身の能力と可能性を拓く機会が用意されています。
これから半年間、長丁場となりますが、塾生の皆さんは「一人でやりきる経営診断」に臨みます。もちろん、講師陣・アドバイザー・事務局が一丸となって全力でサポートいたします。この貴重な機会を活かし、実り多い半年にしていきましょう。