第20期プロコン育成塾受講生へのメッセージ(第3講 担当講師 加藤 慎祐)

第20期受講生のみなさん、第3講「業種別の着眼点と分析のセオリー」の製造業パートを担当する加藤慎祐です。

私は電機メーカーに21年間勤務した後退職し、中小企業診断士の資格を取得しました。その後、実務補習を経てすぐに開業しましたが、独立診断士としての方向性や仕事のとり方などで迷うこともあり、当塾の第11期を受講して現在に至ります。

さて製造業は、診断士の勉強をしてきた皆さんにとって、比較的イメージがしやすい業種でしょう。しかし、その裏側には、技術開発、品質管理、生産性向上などについて改善を積み重ねてきた先人達の努力があり、同時に陥りやすい固有の弱点も存在しています。これらを把握するためには、市場、技術、生産、品質、物流、販売、およびそれらを支える戦略、人材・組織、財務など広範囲にわたる項目への目配りが必要です。

この講義では、製造業の診断に際してチェックするべき要素を説明し、その後の分析に繋げるための考え方についてお話しします。製造業は、診断士であれば支援を求められる機会の多い業種です。また、診断の経験を通じて得られた知見は、他業種の支援にも十分応用ができるものです。製造業は未経験という方々も、この機会に診断のコツを学んでいただければと思います。

ところで、診断士になって時々思い出す話があります。ある人の言葉で、「人間の身長は、日本人男性を例にとると平均で170cmくらい。そしてその±10%、つまり153~187cmの間に統計上ほとんどの人が含まれる。同様に人間の能力も、大半の人はせいぜい平均の±10%以内に収まるものだ」というものです。人の能力の度合いが身長のように正規分布に従うのかどうかは議論の余地がありますが、体感的には妥当かもしれません。

コンサルティングの世界でも、ずば抜けた才能があるように見える人はおられます。しかし、そうした人たちの能力も、多くは平均の±10%程度の範囲内でしかありません。ただし、成果を出している人は例外なく、細かいことをおろそかにせずに積み重ねてきた人たちです。この塾を通して、コンサルタントとして「どんなことを」「どのように」積み重ねていけばよいのか、皆さんにも見つけていただければ幸いです。

それでは、開講日に皆さんとお会いするのを楽しみにしております。