第16期プロコン育成塾 第2回が開催されました
令和2年9月5日(土)、第16期プロコン育成塾 第2回が開催されました。
今回も広い会場を確保し座席の間隔を開けるなど、感染症対策に留意しながらの開催です。
前半は、大場塾長による第2講「経営コンサルティングの具体的な進め方」についての講義です。まず、コンサルタントとしての心構えについて改めて説明がありました。使命感を持って取り組み、相手の期待レベルを超えるよう常に努力することが大切です。
次に、コンサルティングの具体的な進め方について、事前準備から初回訪問時の注意点、問題点の洗い出し、原因分析、改善策の立案、報告書のまとめ方などについて説明がありました。塾生には塾長オリジナルのSWOT分析シートが電子データで提供されるなど、30余年の経験で蓄積されたノウハウを存分に教えていただきました。「経営者に気付きを与え行動を変革させることが重要」「実行可能な解決策でなければ報告書はごみ箱行き」とのお話に、塾生は真剣な表情で聞いていました。
午後からは、ヒアリング時に重要な聴く姿勢についても学びました。経営者に気持ちよく話してもらわなければ、必要な情報が得られないばかりか信頼関係も構築できません。二人一組のロールプレイングを通じて、傾聴の方法とその効果を体感しました。
後半は、東松講師によるグループワーク「本質的原因の掴み方と効果的なヒアリング」が実施されました。経験の浅い頃は、目の前にある現象(結果)にとらわれてしまい、表面的な解決策を提示してしまいがちです。しかし、本質的原因を取り除かなければ解決には至りません。
講義では、深堀り・分析の手法として「心」「技」「体」の切り口で検討する方法を説明いただきました。なぜ?なぜ?と深堀りし、仮説→検証を繰り返すことが大切です。
続いて、①問題点を深堀りする質問内容、②MECEを意識した原因分析、の2つのグループワークを行いました。塾生同士のディスカッションや、講師からのフィードバックを通して、真の問題点へのアプローチや原因分析の方法を学びました。
本日最後のカリキュラムは、西口講師による第3講「中小企業特有の財務診断」です。
必ずしも実態を表していないケースも多い中小企業の決算書について、実例を交えて教えていただきました。また、決算書類から得られる財務以外の多くの情報について、具体例を挙げながら説明いただきました。そして、売上・利益計画においては、アクションプランとの整合性が大切であると強調されました。
その後は、診断先発表を前に、吉田アドバイザーより初回訪問時の注意事項の説明がありました。初回ヒアリングでは、ニーズを確認することはもちろん、それ以上に大切なのは関係性の構築です。信頼を得る「勝負の場」でもあります。初回訪問がうまく進むよう、過去の塾生ができていなかった点を中心に注意を促しました。
最後に、経営診断実習の担当企業(業種)と担当講師・アドバイザーが発表されました。
本日は経営診断実習開始前に学んでおくべき3つのカリキュラムが続き、長丁場で密度の濃い一日でした。塾生からは、「今日学んだことをさっそく実践していきたい」と頼もしい声が多く聞かれました。今後、塾生は講義での学びと並行して、実践の場で企業支援をしていきます。
終了後は、担当講師・アドバイザーと診断実習の打ち合わせを兼ねた少人数での懇親会を行いました。初回訪問日の調整や注意事項の確認を行った後は、和やかに会話する様子や、塾生から講師陣に独立時の状況や仕事内容について積極的に質問する様子が見られました。
何かと制約の多い今期ではありますが、塾生にはこのような機会を積極的に活用して、講師陣や同期生との人脈を作り上げていただきたいです。