
第22期受講生の皆さん、第3講(製造業パート)ならびに第4講・第5講を担当する加藤慎祐です。私は電機メーカーに21年間勤務した後、中小企業診断士として独立しました。しかし、独立当初はコンサルタントとしての方向性や仕事の進め方に迷うこともあり、当塾の第11期を受講しました。
第3講「業種別の着眼点と分析のセオリー」でお話しする製造業は、診断士の勉強をしてきた皆さんにとって、比較的馴染みがあり、イメージしやすい業種ではないでしょうか。この講義では、製造業の診断で確認すべきポイントや、それらをどのように分析へ結びつけていくかという考え方をお伝えします。製造業は支援ニーズが特に大きい業種の一つであり、そこで培われる視点や分析力は他業種の支援にも応用できます。製造業の経験がない方も、この機会にぜひ「診断の眼」を身につけていただければと思います。
第4講「本質的原因の掴み方」で扱うのは、経営診断における「問題をどう整理し、本質的な原因を見抜くか」という思考プロセスです。現状分析と原因分析の違いや適切な問題の切り分け方などを通じて、核心にたどり着くためのアプローチを学びます。続く第5講「改善提案、診断ストーリーの組み立て」では、分析結果を経営者に伝わる形で整理し、納得感のある改善提案へとまとめる方法を解説します。企業診断では陥りやすい落とし穴がいくつかあります。それらを取り上げ、背景を明らかにしながら、説得力のある診断を行うための要点をご紹介します。
第4講と第5講の内容はコンサルティングの根幹であり、資格取得の過程で誰もが学んだ領域です。しかし、実際の経営者を前にすると、目の前の情報に引きずられ、表面的な分析や思いつきの提案に終始してしまうことは決して珍しくありません。企業には固有の事情がある一方で、経営には業種を超えて共通する原理や考え方が存在します。診断士に求められるのは、その両方を踏まえたうえで、経営者が納得し、行動に移せる助言を行うことです。講義と診断実習を通じて、皆さんがこれらの考え方を身につけ、自信をもって企業診断に臨めるようになることを期待しています。
それでは半年間、皆さんと共に学べることを楽しみにしております。