第13期プロコン育成塾 第4回が開催されました!

 師走最初の週末である12月2日(土)、プロコン育成塾第4回が開催されました。
 今回は、伊藤講師による第6講「プロコンに求められる文章力・書類作成能力」からスタートしました。
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 私たちのようなプロフェッショナルなコンサルタント(プロコン)は、支援現場でさまざまな書類を作成する機会があります。いったん書き上げて提出した書類は独り歩きし、思わぬところで書き手の評価を上げたり落としたりするものです。講師からは、「我々が作る書類は、仕事の結果として後々まで残り、その評価は皆さん自身の評価そのものに直結する」といった言葉をはじめ、多くの示唆が示されました。
 また、文章は主語と述語の間隔や修飾語の書き方一つ取っても、読み手にスッキリと伝わったり、逆に混乱を生じさせたりします。講義ではいくつもの実例紹介を踏まえ、「なぜそれが良くない表現なのか」「どうすれば改善されるのか」といった点について、丁寧な解説がありました。塾生にとっては、普段、無意識に読み書きしている言葉についての感覚を研ぎ澄ませる、良い機会になったのではないでしょうか。
 第7講は、引き続き伊藤講師より「説得力を高めるプレゼンテーション方法」についてです。
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 プロコンは、セミナーや研修の講師として人前で話す機会が多いものです。また、コンサルティング現場においても、経営者にしっかりと自分自身の考え方や存在感を伝えなければなりません。そういう観点から、プレゼンテーション能力を高めることはとても大切です。しかし、こうしたスキルを高めるための取り組みに細かく気を配っている中小企業診断士は、意外と少ないのが現状です。
 プレゼンテーション能力を高めるに当たり、経験の浅い人は小手先の手法ばかりにとらわれがちです。しかし、そうした類の手法を学ぶだけでは充分ではありません。説得力を高めたり、相手、つまり相談者や受講生の心に響くようにしたりするためには、自分の言葉でしっかり話すことが重要です。そのためには、日頃からコンサルタントとしての使命感や矜持を正しく持つことは当然として、何をどう伝えるかといったことを、プロとして真剣に考え続ける姿勢が重要です。また、こうしたことを実践するための取り組みとして、プロコンとして望ましい立ち居振る舞い、服装などについても具体的な解説がありました。
 さらに、講師が実際に過去に登壇した際の動画紹介もあり、塾生は講義内容に一層の説得力を感じたようでした。
 午後からの第8講は、当塾第6期修了生の志水講師より「独立1stステージにおける公的機関の仕事」と題し、独立後間もない時期の業務内容が紹介されました。
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 プロコンとして独立した直後は、公的機関の専門家登録などから仕事を始めるケースが多いものです。しかし、長年の会社勤めを経て独立した方々が陥りがちな失敗や、公的機関ならではの留意するべき点があります。講義では、講師自身の駆け出し時代に工夫したことや失敗したことが、包み隠さず開示されました。塾生は、これらエピソードを自らも直面するかもしれない事例として、真剣に聴き入っていました。
 本日最後のカリキュラムはプレゼン演習です。前回アドバイスを受けた「プロコンとしてのスタートアッププラン」を各自ブラッシュアップし、全員の前で発表しました。開講日の自己紹介スピーチで受けた指摘や、本日の第7講で学んだ内容に留意しつつ、それぞれ工夫した内容となりました。発表後には講師からフィードバックがあり、次回の演習ではこれを踏まえて企業診断の中間報告を行います。
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 講義終了後は、恒例の懇親会へと移りました。プレゼン演習の成果が早くも現れたのか、塾生の皆さんのスピーチがより流暢に(そして饒舌に?)なり、今回も盛会でした。
中締めの挨拶では伊藤講師が、“独立開業時に味わう孤独感の深さ”や、一方で“中小企業を支援する社会的使命の大きさ、そして達成感”について語った上で、改めて塾生の皆さんに改めてエールを贈っていました。塾生は乗り越えるべき目前の不安と、そして得られるはずの大きな使命感や期待を胸に、帰途に着いたと思います。
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 座学としてのカリキュラムは、本日ですべて終了しました。次回は1月20日(土)、21日(日)の2日間にわたり企業診断の中間報告会です。プロコン育成塾のカリキュラムの山場であり、塾生の皆さんにとっては集大成となる発表です。今まで学んだ内容をすべて盛り込んだ、精一杯の報告をお願いします。
 第12期までの修了生の方々も是非ご参加のうえ、後輩達の発表を見守っていただけるよう期待しています。